倒産の可能性が高い旅行会社はどこだ?各社の特性から見る経営安全度。

皆さんこんにちは、旅ねこです。

この記事では旅行会社の経営安全度について、現役旅行会社社員の私なりの視点で解説していきます。

コロナ禍が始まってはや3年、2023年5月からはコロナ禍での緊急融資の金利支払いが始まり、2025年5月からは借りたお金の返済も開始されます。それらを支払う事が出来ない企業は市場から退場を余儀なくされる訳で、今後旅行代金を支払った旅行会社が倒産で旅行に行けなくなる、といった悲惨な状況を避けるための一助になればと思っています。

目次

旅行会社最新決算ニュース

2022年9月

2022年の1月~6月までの上位10社の売上高を見てみましょう。

私が各月の売上高を見て足していったんで、もし数値が間違っていればスミマセン。

まだ年半ばですが、コロナ禍前までの順位と大きく変動しているのは、8位まで落としたHIS、そして5位まで上がってきた東武トップツアーズです。

理由として考えられるのは、以下になります。

HIS

⓵海外がメインの業態で最もコロナの影響を受けている。

⓶カウンターで個人相手の業態のため、待ちの姿勢が基本で、自治体のコロナのサポートセンターなどの受託業務を取りに行くにも法人営業部門が脆弱で、殆ど受注出来ていない。

⓷元々JATA(日本旅行業協会)から脱退しており、コロナ禍で慌てて出戻ったものの業界団体から情報を得る態勢が出来ていなかった。同業他社とのお付き合いが無かったんで、当然急に戻ってこられても自分たちが苦しい中助けてくれるところは無いでしょうからね。

東武トップツアーズ

⓵個人旅行向けの店舗が東武沿線に僅かにあっただけで、元々団体営業が主体だったため、需要の無くなった法人営業部隊をすぐに企業から国や自治体へ振り向けられた。

⓶会社の売り上げに占める修学旅行の割合が、大手・準大手・中堅の旅行会社の中で最も大きいため、コロナ禍1年目こそ修学旅行も実施できず打撃を受けたものの、2年目以降は法人需要が戻らない中、修学旅行実施が再開されたため、①個人②法人団体③修学旅行④インバウンド⑤自治体受託業務とある中で、③⑤を柱をとする事が出来た。

※自衛隊のワクチン大規模接種事業で、東京の入札にはJTBや近畿日本ツーリスト、日本旅行といった大手しか声が掛かっておらず出遅れたものの、その受託事業を察知するや、次の大阪の入札には間に合わせて受注出来た事がその後の展開に大きく影響している様ですね。

「大手は政府与党から優遇されている」といった声が聞かれる中、常に需要を探し求めてアンテナを張っておけば挽回のチャンスを掴めるといういい例かと。

業界5位は東武トラベルとの合併時はおろか、東急グループからの身売り前、前身の東急観光時代にまで遡ります。

大手~中堅の旅行会社は、2年連続債務超過の中堅1社は分かりませんが、それを除けばおおよそ2023年末までは資金ショートの可能性は少ないので、暫くは今後の展望が開けているかどうかでその後の助け舟が出るかどうかが決まって来るでしょう。

え、助け舟が無ければどうなるって?借りたお金の利払い額と、2019年の各社の利益額を見て頂ければ想像はつくと思います。このコロナ禍で社員を2割~4割ほど削減している企業は、何か別の高収益事業を見出せなければ、当然2019年の利益額から同じ割合以上に利益が減ることは必然です。

さて、2022年も後半に入ってきましたが、この後旅行業界はどういった展開になっていくのか、予断を許しませんね。

2022年8月

HISのハウステンボス売却のニュースが出ていて、正式決定後に取り上げようかなと思ってましたが、先ずは現時点でのマスコミの推測価格で一度取り上げることにしました。

900億円程度の売却額と云われていますが、もしそうであったならHISも一息つけるんじゃないかなと思います。他の大手準大手とは比べ物にならないほど2019年比で売り上げが落ち込んだままで、相当キャッシュが失われている可能性がありましたので、これで手元資金を捻出出来れば当面の運転資金は確保できますからね。

只、ハウステンボスを売っちゃうと、後は小粒なラグーナテンボスくらいしか売れそうなものが無いので、後は無いのが実情です。本業の旅行業が来年どこまで復活できるかが焦点になってきますが、ここまで守勢に立たされてきたJTBは攻勢に出るでしょうし、コロナ関連の自治体受託事業の受注ではJTBとHISでは雲泥の差がありますので、今年は見た目の売り上げ回復度以上に利益で大きな差が出ることになるのはな違いありません。

6月の旅行業者取扱額(観光庁発表資料)

この表から見ると分かりますが、売上高上位10社中断トツ1位の落ち込みぶりです。しかも、法人や自治体営業の組織が脆弱なため、利益率も間違いなく一番低いハズなんで相当厳しい状況に立たされているのは想像に難くありませんしね。

純粋に旅行業の売り上げが回復してきているのはJR東海ツアーズ、そして阪急交通社の2社でしょう。この2社も団体営業部門は殆ど無いに等しい企業ですが、2019年度比売り上げがここまで戻せているのはいい傾向だと思います。

海外旅行への道は見えてきたので、後は実際にどのタイミングで2019年比で80%以上に戻るかが焦点になりそうですが、大手・準大手は年内に破綻する可能性は無いと見て良さそうですね。

2022年7月

名鉄観光サービスの決算が6月下旬になって、ようやくしれっと出てきましたね。

2022年6月23日発表、名鉄観光サービス決算公告

営業利益は3億1700万円の赤字なんですが、何故か純利益は1億5千万円の黒字。相変わらず意味不明な会社です。結局、親会社の名古屋鉄道次第ってことでしょうか?社員の平均年齢45歳以上、売上高に比べて992名(2022年2月時点)と社員数が多すぎと、昔と比べても勢いを完全に失ってるんで、最近では全く話題に上らない様になりましたね。

名鉄観光サービス会社概要

2022年5月

阪急交通社グループ決算

2019年度決算発表リリース(阪急交通社グループ) (hankyu-travel.com)

57億4800万円の営業赤字としか出てません。阪急交通社グループは名鉄観光サービス同様、上場して無い上親会社の電鉄が隠れ蓑になっててよく分からないんですよね。まあ、HIS同様状況はかなり悪いってことぐらいでしょうか。只、阪急電鉄が親会社なんで、グループから売却されない限りは倒産の危険性は無いと思われます。

JTB決算

JTB2022年3月期決算概要

遅れていた発表が5月下旬、ようやく出てきましたが、284億6100万円の黒字でした。

他を圧倒する利益額を叩き出しましたね。もはや啞然としか言いようがありません・・。

観光庁旅行業者取扱額

2021年度の旅行業者取扱額も出ており、2019年度比で44%と、約半分まで売り上げを戻す結果となりました。

ひと言でいえば自治体のコロナ関連の仕事を相当受注しているってことです。そして、利益率は旅行よりも段違いに高いんで、この様な結果になった訳です。

まあ、特需なんで2022年いっぱいは続きますが、来年度以降は本来の旅行業で勝負しないといけないんで、借金を今のうちにいかにして返済できるかが生き残りのカギになります。

とは言え、先ずはJTBの底力を見せつけられた結果になったのは間違いありませんね。

尚、純資産は2021年度決算期より616億9400万円増えて、1092億2千万円となりました。只、営業損失は一気に95%も減ったとは云え、未だ赤字で48億8千万円の赤字なのが先行き不透明な点ですね。2022年度はまだコロナ特需が続くんで大丈夫ですが、2023年度は本業の旅行のみで勝負する事になるでしょうから、そのあたりが大手旅行会社の命運を分ける時期に来るんでしょう。

近畿日本ツーリスト決算

遂に2022年3月決算が出始めました!最大手JTBの発表が遅れましたが、近畿日本ツーリスト(KNT-CTホールディングス)の決算発表が出ましたので先ずはこちらから。

KNT-CTホールディングス2022年3月期決算短信

純利益57億7100万円の赤字です。当初は100億円を超える赤字を出すんじゃないかと思われていましたが、後半かなり挽回しましたね。只、グループと銀行から400億円の支援を受けていますので、純資産243億1500万円と、かなり目減りしています。

旅ねこ

ん?昨日は確か300億円残ってるって見た気が・・。気のせいかな?

まあ、とにもかくにも2023年3月まではほぼ確実に持ちそうですし、何より40億円の黒字を見込んでいますから、先ずは当面経営に問題は無さそうですね。

ここで先行き対する旅ねこの見立てを。

今年度の黒字40億という強気な見立てですが、これは虚勢ではなく実際にそれくらいは確実に儲けが出ると踏んでいる可能性が高いですね。実は大手・準大手の旅行会社はコロナ接種の大規模会場の運営やコロナ相談センターの運営、そしてグリーン認証事業にGo Toイートなど、会議や大会運営のノウハウを活かしてかなり受注しています。

そして、これらの事業が本来の旅行業の倍以上の利益率を誇っているため、売り上げが大幅に落ち込んだままでも利益が倍増しているんです。

2022年いっぱいは、自治体を中心にかなりの事業の発注が見込まれますので、恐らく大会運営の実績やノウハウが殆ど無いHISと阪急交通社を除いたリアル旅行会社の大手・準大手は安定して利益を積み増していくと見込んでいます。

まあ、この辺はよ~分からんけど取り敢えずやってみるかの精神を持ってる一部の旅行会社だけの強みですね。ホントはJALやANAも搭乗券のチェックインシステムを流用するなどしてコロナの大規模接種会場運営は出来たはずなんですが、「俺たち航空会社は飛行機飛ばしてなんぼだからさ」って感じで、最初から取り組む気ゼロでしたからね。

根性論って訳では無いですけど、やったことの無い事に取り組む気のある企業だけが大幅黒字になる2022年になりそうな匂いがぷんぷんしてきてますね。

JTBの決算は私の見立てではほぼ確実に黒字で出てくると思っています。自治体には一番強い老舗企業ですから、入札無しの随意契約で受注している案件が相当ある様ですし、凄まじい利益率と利益額を叩き出して一気に黒字化するんだろうなと。

とは言え、JTBもKNT=CTホールディングスも前年の赤字幅が大きすぎて、昨年後半から今年にかけての一過性のコロナバブルだけでは借金を全額返済は出来ませんから、来年以降が勝負の年になるのは間違いないでしょう。

JTBの決算が出たら、またここに追記して行こうと思いますので、今暫くお待ち頂ければと思います、では(@^^)/

2022年3月

2021年12月期と2022年1月期の売上がでてますが、これを見ると少し各社の状況が見えてきます。

やはり、対前年50%越えは安全圏、JTB、JALパック、東武、名鉄は一旦危機は脱したと見てよさそうです。

反対に対前年40%切りは何をどうすればいいのか上層部が分かってないという状況で、かなりヤバい状況になっていると思っていいでしょう。

東武トップツアーズ2021年決算開示!

遅れに遅れていた東武トップツアーズの2021年12月の決算がようやく出ました!

HISが子会社の不正で決算開示が遅れましたが、それに伴って日本旅行や東武トップツアーズも遅れるのは予想されていましたが、日本旅行より遅れる事約1か月。どんだけ遅いねんって思ってましたが、結果は驚くべき好業績ですね\(◎o◎)/!

東武トップツアーズ2021年12月期決算

当期純利益 63 億 14百万円(前期は当期純損失 30 億 87 百万円)って、スゲー( ゚Д゚)

10倍の規模のJTBでさえ平成29年度3月期決算で52億3千万円の純利益ですから、ここ数年の旅行会社の中でも断トツの利益を叩き出しましたね。

この内容を見ると、やはり旅行以外の収益が寄与しているのが分かります。他の旅行会社との大きな違いは、元々海外売上比率が低かった点と個人向け店舗を殆ど持っていなかった点、そして法人営業に特化していたため、国や自治体に法人営業部隊をすぐさま振り向けたことが要因でしょう。

100億円以上の負債を抱えた大手は、今後借金の返済という重しを抱えて営業していく訳ですが、コロナ前の年間利益を各社見ても、恐らく借金の返済に数十年かかるだろうと思われる企業がかなりの数に上ります。その中で身軽な状態で未来への先行投資を行える事はかなりのアドバンテージになりそうです。業界の負け組かと思われていた東武トップツアーズですが、コロナ禍で一気に大逆転の嵐の目になる可能性があり、今後の動向に目が離せませんね♪

2022年2月

2021年12月決算がそろそろ発表される頃ですが、どうやら各社Go Toの不正確認に追われている様で決算数値の確定が少し遅れそうですね。

と、いう訳で12月決算をただ待っていても退屈なんで、大手・準大手・中堅各社の年末のボーナス状況から各社の経営状況を推測してみます。下記企業について、非公表以外の企業については私の方で何ヶ月或いは何万円まで把握していますが、そこは伏せさせて頂きますね。

企業名ボーナス備考
JTBグループ非公表こっそり出してたとの噂が・・。
近畿日本ツーリストグループ中四国のみ子会社は若干出てる様です
日本旅行グループ非公表実は出てます
阪急交通社出てます夏は見送りでしたね
東武トップツアーズ出てます
名鉄観光サービス出てます夏は見送りでしたね
読売旅行出てます夏は見送りでしたね
京王観光出てます

非公表は世間体を気にして支援の妨げにならない様に引き続き同情を引きたいってことかも知れませんね。

夏冬共に出たのは東武トップツアーズと京王観光のみ。この2社が経営的には安定していると見てよさそうです。まあ、それ以外の出た企業に関しては寸志みたいな金額のとこが大半ですから、出た内に入らないって言うのが実情ですけど。

コロナ禍に於いての優勝劣敗がはっきりと出ていますが、日本旅行は12月の年末決算を黒字決算で乗り切れるとの事ですし、東武トップツアーズは絶好調、そしてJTBは3月決算で黒字化するんじゃないかと私は見ています。

私の勤務地だけの業況ですが、京都府の事業は大手の或る1社が大半を入札無しに随意契約で受注してってますから、相当な利益が出ているようですので、それを考えれば逆転黒字決算もあり得るのかなと思ってます。

観光庁旅行業者取扱額データ12月発表済⇒https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/toriatsukai.html

対前々年比で50%を超えてきたのは、やはり国や自治体の事業を上手く取り込んだ企業が多いですね。

名鉄観光サービスが70%以上と目覚ましい回復ぶりを見せています。続くのは東武トップツアーズ。

旅ねこ

なんか把握しているボーナス額が売上額の増加に見合って無い企業があるな?売り上げ上がっても旅行と公共事業で利益率が全然違うってことなのかな?

さて、年末決算の企業はGo Toの修正が少々入りそうですが今月中には発表があるでしょうし、私の見立てでは業績の良い順に、各OTA(OTAは楽天やリクルートライフスタイルなど本業で儲かってるんで問題無)>東武>日本旅行>JTBと見ています。そしてそれ以外の企業はどこも親会社頼みじゃ無いかなと思ってますんで、親会社が無い企業も含めコロナ禍が続くと今年の後半から来年にかけていよいよクライシスが始まる恐れも出てきます。

先ずは日本旅行と東武の決算が間もなく出てくるのを待ちたいと思いますが、どちらも黒字を確保しそうですしやはり3月決算の企業が気になるところではありますね。

2021年12月

HISの決算発表が12月28日にようやく出ました。500億5千万円の純損失でした。これは10月見込みからは若干改善していますが、やはり純資産が半減して500億円を割り込むことになりましたので、厳しい状況に変わりありませんね。

純資産がJTBとほぼ並びかけているんじゃないかと思われますので、今年初頭には余裕があったのが大手各社と差が無くなったと思えばいいでしょう。

日本旅行は年末差し迫った時点で黒字を確保して、ボーナス無しから一転ボーナス支給を決めましたので、大手・準大手はHISと近畿日本ツーリスト、阪急の3社を除いてようやく光が見え始めたんじゃないでしょうか。

只、これらの企業はどこもワクチンの大規模接種や広域接種会場運営、Go To Eat事業などを受注して利益を出していますので、中堅以下の旅行会社の様に旅行以外の事業にどうやって取り組めばいいか皆目見当が付かない大半の旅行会社とはもはや立ち位置が違ってきていますので、大半の旅行会社は経営危機が増す一方と云っていいでしょう。

年が明けて、1月~3月の平日の閑散期にGo Toトラベルが始まればまだいいのですが、それが無いと3月以降の救済措置が縮小していくにしたがって、倒産が増えていくことになりそうですが、果たして・・。

2021年11月

JTBの中間決算が発表され、67億円の黒字となりました。只、これは本社ビルの売却益(311億円)などによる一時的なもので、本業の儲けは331億円の赤字と未だ業績回復は見通せないのが実情です。とは言え、本社ビルを売却しても赤字を拡大しているHISと比較すると幾分ましな状況ではありますね。

近畿日本ツーリスト(KNT-CTホールディングス)の中間決算は68億円の赤字と赤字幅は縮小していますが業績回復はやはり見通せない状況に変わりはありません。赤字幅の縮小傾向により、2022年12月頃まではなんとかやって行けそうですが、それまでに収益を上げられる態勢を整えられるかがカギになりそうです。

12月にはHISの決算が確定するでしょうから気になるところではあります。

2021年10月

HISの2021年10月期の決算見込みが530億円の赤字と発表がありました。これは私が予想していたよりも悪く、純資産(984億円)の半分以上を食い尽くす状況になります。

大手・準大手がコロナワクチン事業や自治体の認証事業などを受注して赤字額を減らしたり黒字転換している中で、HISに関しては法人営業部門が脆弱な上、今まで同業他社との関りを断ち切ってきていたことがあだとなって、殆ど孤立している事が原因と見ています。

これからどのタイミングでどれくらい程度旅行需要が戻ってくるか分かりませんが、現状多くの旅行会社が2022年後半には資産が底をつく可能性があります。2021年決算が赤字の企業に関しては、赤字額と純資産の残額をよく把握しておく必要があるでしょう。

2021年10月時点大手・準大手旅行会社の最新経営状況と見通し

皆さんこんにちは、旅ねこです。

コロナの感染状況が急速に収束して、10月に入ってからは一気に旅行マインドが回復しつつありますね。

現時点で一度主な旅行会社の経営状況について現場で旅行業に携わる私なりの見解を整理してみようと思います。

各企業決算数値等

旅行会社決算期2019年度売上(億円)2019年度決算(億円)2020年度決算(億円)最新決算時純資産(億円)
JTB3月15,77116-1,051475
近畿日本ツ-リスト3月4,59212-284-96 ※1.
日本旅行12月4,24916-127101
HIS10月4,302122-250984
阪急交通社3月3,356-6,400万円-5451
東武トップツアーズ12月1,2252-3037
名鉄観光サービス3月8735,500万円-40
農協観光3月579-16-51-29 ※2.

※1. 400億円を近鉄及び主力銀行より調達し、債務超過は一旦解消。

※2. 農協グループの支援を受け、40億円を借入で資金調達し債務超過は一旦解消。

2019年度決算は全社赤字でしたので、いかにコロナの影響が大きかったかよく分かりますね。

では、上から順にいきましょう。☆☆☆=当面自力で生き抜ける。☆☆=1年半以上は持ちこたえられる。☆=グループの助力を得ており、1年は持ちこたえられる。★=グループ会社の意向次第。尚、数値的な見解は専門家の方が詳しく分析していますので、これは飽くまで私の個人的な見方になりますのでご了承下さい。

JTB ☆☆

好材料:国や自治体に食い込んでいるため、現在は自治体が行っているコロナワクチンの広域接種や飲食店のコロナ対策のチェックを行う認証業務などをかなり受注しており、赤字幅は縮小する見込み。純資産もまだあり、少なくとも1年半は持ちこたえられる体力はある。

不安材料:社員数を25%削減し、給与も大幅カットしたため、元の売り上げには戻せないことは確実。OTAとの戦いには遅れをとっている。海外に強く、海外旅行の解禁が遅れれば業績の回復も思う様に進まないでしょう。

近畿日本ツーリスト ☆

好材料:現在は自治体が行っているコロナワクチンの広域接種や飲食店のコロナ対策のチェックを行う認証業務などをそこそこ受注しており、赤字幅は縮小する見込み。

不安材料:4月から6月までの第一四半期だけで64億円の赤字で、調達資金の1/4を早くも食いつぶす結果に。社員数も30%以上減らしており、元の売り上げには戻せないことは確実。OTAとの戦いには土俵にすら乗れていないので、今後の成長が今のままでは見込めない。又、債務超過を解消したものの、借金は当然返さないといけない利子負担できるほど収益を出すには今の社員数と利益率では難しそう。

日本旅行 ☆☆☆

好材料:現在は自治体が行っているコロナワクチンの広域接種や飲食店のコロナ対策のチェックを行う認証業務などをそこそこ受注しており、赤字幅は縮小する見込み。 純資産もまだあり、2021年6月期の半期決算では赤字だったものの赤字額はマイナス6億円とかなり赤字は縮小している。

不安材料:人員3割、店舗数も大幅削減しており、売り上げは2019年度に戻ることは無い。ネットには弱く、提携相手のじゃらんも海外OTAやヤフートラベル、楽天トラベルに対し劣勢なので伸びしろが見えない。

HIS ☆

好材料:2019年にユニゾホテルにTOBを仕掛けて失敗したことで値が吊り上がった株を逆に高値で売却できたことなどで資産が膨らんでいたことが結果奏功した。純資産がまだかなりあるのが救い。

不安材料:海外旅行が主力事業のため、まだ当分業況の回復が見込めない。又、大手他社と違い営業部門が脆弱で、国や自治体の業務を殆ど受注できていないため、第3四半期(2021年7月時点)でも-332億円の赤字と、他社と比べても赤字幅が突出して大きい。これがまだ当分続くと考えるとJTBの2倍あった純資産も2021年10月決算期ではほぼ同等額まで目減りする可能性がある。

阪急交通社 ☆

好材料:阪急阪神ホールディングスグループで支えてもらっているため、現状大きなリストラ等聞こえてはきていない。

不安材料:新聞での募集型企画旅行が主力事業のため、自治体業務などが大手の中ではHIS同様殆ど受注できていないため、業況の落ち込みは最も激しい。2019年度決算から赤字と、コロナに関わらず業況が厳しい事がうかがえる。元々海外比率が高い。

東武トップツアーズ ☆☆☆

好材料:団体旅行が主力の業態のため、2021年度も新入社員募集を行った数少ない旅行会社で、人員削減による今後の売り上げの落ち込みは無い。主力事業の修学旅行は個人旅行ほどの落ち込みでは無いため、秋に向けて業績の上積みが期待される。国や自治体の委託業務も、団体営業部門が企業から国・自治体へターゲット変更して堅調に受注しているため、好業績のOTAに次いで業績好調で、既に6月の半期決算で黒字転換を果たしている。

不安材料:海外とネット関連の個人旅行部門が弱く、今回のコロナ禍ではそれが怪我の功名となったが、いずれ市況が回復するので、それまでにネット販売網を構築できるかが長期的視点で業績を伸ばしていけるかの分かれ目になる。

名鉄観光サービス ☆又は★

名古屋鉄道の子会社で、総資産しか見当たらず、純資産が見当たらなかったため、業績が完全に把握できず評価が出来ませんでした。

農協観光★

好材料:農協グループに属している事くらいですかね~。

不安材料:3年連続赤字で、コロナ禍で遂に債務超過になって借り入れで一旦は債務超過を解消しましたが、先行きは不安です。農協グループの支援次第でしょう。

その他(JALパック・ANAX、JR東海ツアーズ)?

いずれも親会社次第です。

今後の見通し

市況の回復時期によってどの企業が生き残るか、又再度成長軌道に乗せられるかが変わってきます。第6波が12月に来て緊急事態宣言が再発令されれば個人旅行に強い大手は大打撃ですし、これまでの旅行自粛ムードが3月まで続くといよいよ大手の倒産が現実味を帯びてきます。

海外旅行の解禁が後1年続けば、海外売上比率が高い企業はいよいよしんどくなりますね。

記事を読んでくださった方には、これを参考に各社の旅行券やポイントを持っている場合、来年3月以降に持ち越すかの判断材料にして頂ければと思います♫

今は丁度Yahoo!トラベルでお得なキャンペーン&セールがスタートしてます! ▼誰でも最大10%お得になるキャンペーンポイントのいまスグ利用で最大5%OFFで宿泊予約が可能!開催期間:2022年8月31日(水)正午~開始予定。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

一匹旅で各地を転々とする旅ねこです。
勤めネコですが、仕事を含め国内、海外を問わずグルメや温泉をとことん満喫し、旅の出会いを楽しんでいます。若かりし頃情熱を燃やしたアイスホッケーを今も愛しており、アメリカ・カナダに行った際には必ずNHLを観戦しています。
I am travel cat . I am a cat who loves delicious food and hot springs.
I still love passionate ice hockey when I was young, and I always watch NHL when I go to the United States and Canada.

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 業界研究をしており、たどりつきました。
    各社の分析が大変参考になりました。ありがとうございます。

    • お役に立てれば幸いです。製造業や飲食業と違って、旅行業は中小企業が独自性を持つのが難しいため起業は簡単ではありませんが、秘境専門の旅行会社や仏教や特定宗教のルーツを訪ねるツアーなどを専門に扱っている会社もありますので、何か強みを持った会社を目指されると良いのではないかと思います。

  • 旅行関係の業務に携わるシャンパンゴールドと申します。
    非常に興味深く読ませていただきました。
    いわゆる大手(じっと立ってるバカ等)は、コロナバブル。Jではない大手の傘の下でぼちぼち働いているものですが、先日、某M鉄さんと話す機会があり、私が「旅行そのものは、なにひとつ良くなってない」と話すと、M鉄さん「儲かってるんだよね」と。
    まさに、この記事にある通りで、自治体の子会社になってしまっているということです。
    コロナバブルですよ。決して、旅行で儲かっている訳ではないですが。
    ただ、バブルはいずれ弾けるもの。
    補助金ありきで考えていては、いずれオワコン。
    辛坊治郎氏が「旅行会社(多分J社)がピークの売上を誇っている時、結構、高飛車でしたよ。(笑)やっぱり、因果は巡るっていうこともありますんで、あんまり人間偉そうにしてちゃいけないなって思います」と。
    まさに、大手といわれる某じっと立ってるBと接して、業界最大手だからと上から目線で物言いされたこと、思い出します。勿論、すべてではないですが。
    最後は「人」なのかな、と思ったりします。
    これからも、業界考察楽しみにしております。

    • シャンパンゴールドさん、初めまして。
      仰る通り、来年以降は自治体案件は急速にしぼんじゃいますから、今のうちに本業のお客さんをケアしておかないと大変なことになりますね。海外がまだ来年は一気に戻らないんで、海外主体のところは苦しい状況が続きそうですが、やはり公の仕事は大切だなと感じた今回のコロナ禍でもありました。個人・法人偏った一本足打法のところはどこも倒産寸前の憂き目にあってるのを見てますんで、アンテナは高く広角に張っておくのが重要ですね。そして、云われるように最後は「人」ですね、ホント。私の会社も人をお願いする際にどこに声を掛けるかと云えば、最大手さん一辺倒でお願いしても部屋やバス、席を出してくれないところより、やっぱり常日頃お付き合いさせて頂いて助けて頂いてるところの方になりますしね。
      まあ、何とか今年を乗り切って楽しいお仕事が戻ってくることを信じて頑張りましょう♪

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる