
皆さん、海外旅行では様々なトラブルが起こりますがそんな時どうされていますか?
団体やパッケージツアーに乗っかる形での海外旅行であれば添乗員に言えばある程度解決しますが、海外旅行の敷居が低くなっているせいで、日本と同じ感覚で気楽な海外旅行に出発してしまって困っている日本人を見かけることもが多くなってきた様に思いますので、旅行を生業とする私が今まで遭遇してきたトラブルと、その対処法をアップしてみたいと思います。
トラブル実例:出発時
航空券忘れ

おいおいスタートからかよと思われますが、意外といますこんな方💦
パスポート忘れはまあ論外という事で省きますが、昨今国内線含めてEチケットが主流という事で、パスポートさえあれば自動チェックイン機で搭乗券は発行できますので、航空券を自宅へ置き忘れてくる方がたまにおられます。
カウンターで荷物預けの際に航空券を確認されますが、当然相手国へ入国する際に「復路の航空券を所持している事」が必須項目になっている入国審査国はまだまだ多く、この時点でいきなり引っ掛かります。Eチケットですので、家族などから自分の携帯へメール添付してもらえばなんとかなりますし、空港のラウンジなどでプリントアウトも可能です。航空券を自分の携帯アドレスへ予め送っておけばこうした場合もスムーズです。
ビザや簡易ビザ【ETAS・ESTA・eTA・ETA】の取り忘れ
オーストラリアのETAS、アメリカのESTA、カナダのeTA、ニュージーランドのETA(2019年10月から必要)、ヨーロッパのシェンゲン協定加盟国26か国でETIAS(2021年1月1日より開始予定)※イギリスとアイルランドは不要。
2021年3月7日追記:ETIAS(エティアス)は2022年末まで義務化延期となりました。これにより日本を含むシェンゲン圏以外の国からの渡航にはしばしビザなし渡航出来る期間が延びましたね。
これらの取得忘れや不備で出発できないパターンです。オーストラリアのETASなどはその場で取ることもできるため、なんとかなる場合もありますが、すぐに許可が下りて返答が来るとは限りませんので、ここでチェックインがギリギリだったらアウトとなります。ちゃんと申請が必要な国か確認して早い段階で申請・取得を心がけましょう。しかし、それでもトラブルに巻き込まれる時はあります。
それが・・海外旅行のこ・わ・さ。
以前もオーストラリアへ行かれるお客様の見送りのために空港へ行った際に、何故か団体の責任者の方だけが中々荷物預けを終えてセキュリティチェックゲートの方へ来られないため見に行ってみると、航空会社の地上職員が困惑した表情で「本日でお客様のETASが切れてしまうため搭乗券が発券出来ないんです」と言われてびっくりΣ(・ω・ノ)ノ!。
お客様に申請されたか確認してみると、全員一括で旅行会社(勿論私の会社)に申請をお願いしたとの事で、急いで会社からその際の回答メールを転送してもらうとコンファームの文字が確かに。丁度出発日にETASが期限切れで、申請済みなんで明日には自動的に新たなETASに切り替わるらしいのですが、搭乗券の発券システムがETASと連動しているため搭乗券が発券出来ないとの事で、現地オーストラリアへ事情をメールしてもらい待つこと約15分・・、無事ETASが切り替わりOK、搭乗券発券の流れとなりましたが、出発当日に有効期限が切れるETASを更新した場合、こんな落とし穴があるとはって感じでした。
本来更新するとOKメールが来て間も無く新たなETASに切り替わるはずですが、今回は何故かそれが変わらないままOKメールのみだった様で、オーストラリアのシステムがいい加減なのか、向こうで認証操作した人間のミスなのかはわからないままでしたが、冷や汗💦をかいた出発見送りになりました。
当初航空会社の地上職員でもそれが分からず、今からETASを取られますかと云われてましたので、実際に申請した側がその証拠を提示しなければ取り忘れか申請手続きミスで航空会社に処理されてしまうところでしたので、自分で各e-VISAをネットで申請するにせよ、お願いするにせよ、必ずその画面のキャプチャや回答メールは携帯に入れておきましょう。
日本出発時でさえ思わぬトラブルが発生するくらいですので、海外の空港ではさあもありなん、といったところでしょうか。我ながらよくこれだけ色々あったなと思います。
台風時
飛行機やJRなど、幅広く変更対応してくれます。
私も何度か旅行日に台風に当たって変更を余儀なくされたことがありますが、飛行機などは払い戻し以外に一定期間内で無料振り替えも利きますので、都合のいい日時に変更して逆に良かったなんてことも多々ありました。災い転じて福と成すですね(笑)
海外でのトラブル
海外での空港でのトラブルは一番多くて尚且つ時間が限られた中で対処しなければならないため深刻かもしれません。
ベトナム航空でホーチミンを経由して取引先のお客様とアンコールワットへ行った際の事ですが、復路シェムリアップ空港でチェックイン手続きをしていると、なんだか航空会社の職員が難しそうな顔をして時間を掛けて搭乗券を発券してくれました。
私に続いて何人かが搭乗手続きをすると、4人目あたりで地上職員から「あなた方は何人のグループか」と聞かれて約20名だと答えると、びっくりしたような顔をされて、しばらく他の職員と相談してから「あなた方の記録が無いからこの便に乗ることは出来ません」との事。



ここにちゃんと航空券持ってるのになんでやねん?って感じでした。
とにかく急いで日本の会社へ連絡して数十分。
驚いたことに復路はアンコール航空(カンボジアの航空会社)が運航するベトナム航空とのコードシェア便だったのですが、ベトナム航空からアンコール航空へネームリストが送られていなかったとの事で、席自体は取り置きされていたものの、名前の入っていない固まった空席が存在していることが判明して、無事解決!出発15分前でしたがぎりぎりセーフ!女性の職員が最後に私の搭乗券を貸してと云ってきてチケットを渡すと、ゴメンねと云ってビジネスクラスへ交換した搭乗券を渡されました。
お客様のいる中、私がビジネスクラスへ座る訳にはいかないので、社長様をそちらへご案内してほっと一息でしたが、まあ、アンコール航空にはビックリさせられました。これ又語学力だけではどうしようもない事例ですので、緊急連絡先は常に携帯しておきましょう。
航空機の遅延や欠航は乗客側ではどうしようもないので航空会社へお願いの世界になりますが、ここ数年間私が実際に出くわした遅延例です。
【ANA】香港空港の混雑で離陸が遅れて羽田から関空への乗り継ぎが出来なくなった時
ANAのキャビンアテンダントさんが心配して下さり、羽田に到着すると地上職員の方が出迎えて頂いて羽田エクセルホテル東急の部屋を取って貰っていました。翌日朝イチの便で伊丹へ戻れてラッキー♪自分では何も対処はしてません。やっぱり日系航空会社はいいな、と思った瞬間でした。外資系の場合必ずしもこの対応をしてくれるかはなんとも言えませんね。
【エア・カナダ】空港滑走路混雑により離陸まで50分、乗継ぎ便に間に合わず別便振替え
ラガーディア空港の滑走路が激込み。モントリオールに乗継便出発の5分前に到着するも搭乗不可、なんと成田経由上海行に振替え。



いやいや、日本戻ってるんなら大阪に帰らせてよ💦
深夜に上海到着して駅から遠いホテル泊って、翌早朝関空便乗るの意味無いし、それなら大阪へ戻らせてってお願いを成田でしてみたところ、規約により出来ないとの事でしたが≪⓵上海到着が夜になる⓶深夜に地下鉄駅から2km近く離れた初めて行くホテルまで歩いてたどり着けない⓷モントリオールで選択しを与えずこの便に乗って、後は成田へ着いてから相談しろって云われた、事などを説明すると、ANAの大阪行きの最後の1席を確保してもらえました≫。ゴールデンウィークでやむなく上海経由のエアカナダを取っての旅行でしたが、結果無駄な上海1泊がカット出来てラッキー♪お願いしてみるもんです。エアカナダには感謝。年末も利用させて頂きますので、宜しくお願いします。


解決方法はこれだ、というのは無いですが、とにかく事情を説明して最善の方法を提示してもらえる様お願いする事です。無理なものは無理ですが、最初からあきらめてはいけません。
ロストバゲージ
これも自力ではどうしようもなく、起きるときは起きます。私はカナダで2回やられていますが、2回ともバンクーバー経由の時でした。今はバンクーバーも状況は改善されていますので以前ほど頻発はしていないようですが、到着空港で申請用紙に泊まるホテルなどを記入する用紙がありますのでロストバゲージ申請のカウンターへ行って手続きを行って下さい。最低限の英語力が必要になります。
常備薬やガイドブックなど、現地について即必要なものは手荷物で持ち込むようにしましょうね。
乗り継ぎ時間の設定については、基本航空券が通しで発券出来ていれば航空会社の定める最低乗り継ぎ時間は満たしているのですが、ハブ空港では最低乗り継ぎ時間では間に合わない事も当然出てきます。乗ってきた飛行機がそもそも遅れて到着したらその時点でアウトになる場合もありますし、ヨーロッパなどはシェンゲン協定の最初の国で入国審査を終えることになりますので、悪名高いフランクフルト空港などは1時間程度の乗継時間では先ず乗継は難しいと思っておいた方がいいでしょう。※ビジネスクラスやファーストクラスなら優先レーンがあるので何とかなると思います。
乗り継ぎ時間は余裕をもって設定するのが◎です。
ホテルでのトラブル
ホテルに関しては私はあまり大きなトラブルには遭遇していませんが、アメニティが足りなかったり、ドライヤーの使い方が分からなかったりといった問題は、スマートフォンのグーグル翻訳などで何とかなるレベルです。いやあ、世の中本当に便利になりましたね~。後、冷蔵庫が無いホテルが海外の場合たまにあります。フランクフルトのホリディ・インやニューヨークマンハッタンのクラウンプラザなんかは無かったです。


マンハッタンのクラウンプラザで夜にチェックインして部屋のドアを開けたら、こんなのが出迎えてくれたってのはありましたね(;^_^A
掃除の人が忘れてったんでしょう(笑)
旅行傷害保険の大切さ(あぁ、保険に入っていれば・・)
台風で現地で延泊せざるを得ない状況になった場合、宿泊代は交通機関や宿泊機関など各施設のミスなどでない限り不可抗力ですので自己責任です。7月~10月頃までの台風の時期は特に欠航補償や遅延補償の付いた保険を選んでおきましょう。LCCなども大幅な遅れが出やすいので保険項目はよく見て、可能性が高い時期や交通手段を選んでいれば必須項目と考えましょう。又、食あたりなどは比較的多くある海外での病気ですが、これも保険を含め胃腸薬など持参していった方が良いでしょう。
私が経験してきたトラブルは正直、そこまで深刻なものはなかったと思っています。若かりし頃は旅行会社の添乗員として各地を飛び回っていましたし、バックパッカーというほどのものではありませんでしたが、ユースホステルやテント泊も数知れずこなしてきており、トラブルは旅の構成要素の一つと思っていますので、身に危険が及ぶようなもので無ければネタが増えたなと思えるくらいには落ち着いて対処できるようになっています。
トラブった時にこそ保険が重要です♪ 私の別記事で要点解説してますんで、宜しければご一読下さい


これから旅に出られる皆さんも、どうかちょっとしたトラブルは楽しんでしまうくらいの感覚で日本とは違った感性を肌で感じてきて頂ければと思います。オトクに直結する内容ではありませんが、問題が起こった時の気持ちの持ち様一つでその後の流れは変わってきますので、落ち着いて周囲の助けを借りながら、無事帰国の途へとたどり着いて頂ければ幸いです。では。
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